実家的なリアリティ
じっかてきなりありてぃ
丸山眞男『日本の思想』と鶴見俊輔の戦時期精神史を読んでいた福尾が見つけた線。
番組より
リベラルがある種頭でっかちでお花畑で現実を見てないって言われるときの、その現実って基本的に実家的な現実のことだと思うんだよね。それは一面正しいし、だけど、みたいな。
当時の左翼知識人の転向っていうのが、ある種の帰省というか実家に帰るみたいなこととしてなされてた。
この項目について
戦前・戦中の左翼知識人の転向は、拷問や弾圧ではなく、ある種優しく促されるものだった。 取調室に呼んで親子丼を出し、「お前にも実家があって、お父さんお母さんがいるだろう」と話す。 刑事ドラマのクリシェとして知られるこの手口の起源は、マルクス主義者の転向を促すことにあった。 当時マルクス主義者は「頭でっかちで現実を見ていない」と思われており、 転向は「実家に帰ること」としてなされた。日本という国全体が一つのフィクショナルな家族として 扱われていたこととも繋がる。そしていまリベラルが「お花畑で現実を見ていない」と言われるとき、 その「現実」も基本的に実家的な現実のことではないか。それは一面正しいし、だけど、 というジレンマがいまだにある。
この項目が出てくる回
関連項目
- 無時間的な間遊就館の最初の部屋を福尾がそう呼んだ。
- 屋根と根遊就館の中ほどに改修工事のときの靖国神社の屋根が置いてある。
- エゴドキュメントのナショナリズム利用遊就館の最後には戦没者の手紙や写真が集められた部屋が続く。
- 拝見してくださいという構え遊就館は「見てください」ではなく「拝見してください」という、拝んで見る対象として リプレゼンテーションされている。
- お気持ちと実感ニック・ランドはリベラルを皮肉って「声の政治をやっている人たち」と呼ぶ。
- 男同士の本当の気持ちは言葉にされない『見晴らし世代』で、父と息子の和解——和解ですらないもの——は 完全に非言語的に行われる、と荘子itは言う。
- 辻田真佐憲靖国問題をまとめて話すラジオやYouTubeの動画を、福尾もTaiTanも荘子itも見ている。
- 丸山眞男『日本の思想』。