2025年7月14日
祖母の戦争体験、参政党問題、こどもの歯磨き
荘子itの祖母が朝鮮からの引き揚げについて初めて語ったという話から、 一人で完結するプロジェクトは意味がないのか、オンラインサロン的なものへの批判、 そして参政党。「耳学問の強さ」と「読まされ感の政党」という見立てが出る。 最後は2歳の娘がついに泣かずに歯磨きできた話。
話の流れ
- 0:30祖母が語った引き揚げ朝鮮に住んでいた祖母。家の2階を兵に占領され、ある夜に一斉に逃げた。赤ん坊が泣くと「置いていけ」となった。船で帰り着くと親族に金を全部取られた。
- 11:00他人が来ると初めて語られる何度も行った祖母の部屋のリビングで、妻が同席したことで初めてその話が始まった。大前粟生の祖父についてのエッセイも同じ構造で、祖父は語らないが毎晩うめき声を上げていた。
- 12:20チキンオーバーライス事務所の近くの店。メニューが全部ラッパーの名前で、ビースティ・ボーイズだけクルー名。いつかDos Monosメニューを。
- 15:00ゴリゴリのヒップホップ好きにどう届くか事務所は株式会社16小節。90年代ヒップホップど真ん中のグッチさんがDos Monosを好んでいる。どこに分岐点があるのかは分からない。
- 18:20一対他の関係だけはきついフィロシャピーも日記のサブスクも一人でやっている。利益率はいいが、悪く言えばオンラインサロン的になり、自分の欲望が縮小再生産されていく。
- 23:20一人で完結するプロジェクトは意味がない樋口恭介の選書で『人を動かす』が『構造と力』『アンチ・オイディプス』と並んでいた。そのポップに「一人で完結するプロジェクトは意味がない」とあり、二人とも食らう。
- 26:00サロン商売ディス小さいアカウントが七夕の願いとしてDos Monosに菊地成孔へのディスを求め、菊地本人が絡んできた。荘子itはスルーしたが、それすら活動範囲に入れてくる姿勢に驚く。
- 32:00コミュニティを悪魔化する批判のクリシェ中心にろくでもない教祖がいて周りを無知な信者が囲っている、という批判の型そのものがクリシェ。ファンをディスるのと同じ構造。
- 36:00アングルが良くない喧嘩をしたほうがいいのかとも思うが、サロン商売がどうという「アングル」では戦いたくない。ビーフは象徴的な闘争なので落とし所があるが、アイドル対アイドルのファンの衝突のほうが怖い。
- 38:50耳学問の強さ参政党の神谷は「純粋バイオの耳学問の人」で、読んでいる感じが向こう側に全くしない。それが怖いのは、平場ではそちらのほうが強いから。島田紳助の「読んだ人の話を聞けばいい」。
- 46:00読まされ感の政党自民党は「読まされ感の政党」。日本ではトランプ型より、一つのスローガンを呪文のように繰り返すヒトラー型のほうが出てきやすいのではないか。
- 48:20支持者のなかの二重底オーガニックや反ワクチンといった初期の求心的な主張を今も信じている支持者を、内側の中心にいる人が冷めた目で見ている。それをバカにすることで成り立つ共同体が組織の内部にある。
- 51:40ついに泣かずに歯磨きできた2歳4か月の娘が初めて泣かずに歯磨きできた。500回以上ギャン泣きされてきた。友達の子の真似で、自分から「ママ抑えて」と床に転がるようになった。
- 55:00墓石を磨くのが好きだった子供の白い歯を磨くのはやりがいがある。墓参りはだるい行事だが、墓石を歯ブラシで隅々まで綺麗にするのは好きだった。
この回で出てきた言葉
- アングルが良くない喧嘩をしないのは生ぬるいかもしれないと思いつつ、 「サロン商売がどう」というアングルでは別に喧嘩したくない。
- 大前粟生福尾と同い年。
- 株式会社16小節Dos Monosの事務所。
- 島田紳助「自分は本を一切読まない、人に会って話を聞くから読まなくていい、読んだ人の話を聞けばいい」。
- チキンオーバーライス事務所の近くの店。
- 泣かない歯磨き2歳4か月の娘がついに泣かずに歯磨きできた。
- 二重底構造組織の外側に対して「そんなのは昔の話だ」と言うのと同じように、 もともとの支持基盤だったはずの、その主張を今も大事に思っている人たちのことも、 中心にいる人は冷めた目で見ている。
- 樋口恭介選書でカーネギー『人を動かす』を『構造と力』『アンチ・オイディプス』と並べ、「一人で完結するプロジェクトは意味がない」というポップを書いていた。
- 一人で完結するプロジェクトは意味がない樋口恭介の選書で、カーネギー『人を動かす』が『構造と力』や『アンチ・オイディプス』と 並べられていた。
- 人を動かす自己啓発本の保守本流、アメリカの自己成長物語を作った本。
- 耳学問の強さ福尾が参政党の神谷について言ったこと。
- 欲望の縮小再生産B2C的な、自分と読者という一対他の関係だけでやっていると、 カルチャーにおもねらないという態度表明であると同時に、 悪く言えばオンラインサロン的になっていく。
- 読まされ感の政党官房長官や総理大臣が原稿を読まされている、あの感じ。
この回からの引用
やってる側もどんどん、自分の欲望がどんどん縮小再生産されていく感じっていうか。
→ 欲望の縮小再生産
一人で完結するプロジェクトは意味がないみたいなこととかを書いてあって、だからやっぱり確かにとか思ったのよ。
純粋バイオの耳学問の人だなって。それがめっちゃ上手な人なんだろうなって思って。つまり別に僕自身がそんな読んだりしなくても、周りの人に聞けばいいじゃないですかっていうタイプの人なんだよ。
→ 耳学問の強さ
このポッドキャストだってね、耳学問だしね。耳学問中の耳学問だしね。
→ 耳学問の強さ
自民党っていうのは読まされ感の政党だなってイメージなんだよね。
→ 読まされ感の政党
トランプっていうよりは普通にヒトラー型の方が出てきやすい。ヒトラーとかは一つのスローガンをずっと続けてるわけじゃん。そっちの方が強い気がするよね。
→ 読まされ感の政党
あくまで最初の求心的な支持者を集めるときに言ってたことを、いまだに信じてる人たちのことをバカにすることによって成り立ってる共同体が組織の内部にあるっていう、二重底構造みたいな感じになって。
→ 二重底構造